KAI GO! episode 3(自宅でできる輸液)

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最初に・・・
今回、私と甲斐ちゃんの経験にもとづいて、自宅でもできる輸液療法について御紹介したのは、やむをえない事情で動物病院に連れていけないときの応急的な処置として、あるいは、甲斐犬のように主人や家族以外に身体を触らせない(それ自体が犬にとって苦痛な)場合に少しでも犬と飼い主の負担が軽減できれば、と思ったからです。
あえて言うまでもなく、どんな処置でも投薬でも100%安全ということはなく、行う側・受ける側双方の要因により一定のリスクを伴います。
最悪の場合、かえって悪化させてしまうこともありえます。
獣医さんに連れていくと診療費が高いけどこの方法なら安くあがるから、とか、連れて行くのが面倒だから、などという安易な考えで、本記事で御紹介した処置を行うことは絶対におやめください。
愛犬の状態を正しく把握し、この処置が適切だと思われた場合でも、実践される場合には自己責任のもとでお願いいたします。



 違いがわかるゴールドブレンドな甲斐ちゃんですが、先日、缶詰もカステラもペット牛乳も全く受け付けなくなりました。

徘徊もせず丸くなってうずくまりがちで、だるそうにしているものの、口だけはかたくつぐんで頑として開けず、注射器で口の端からペット牛乳を流し込んでも絶対に飲み込まず、ダァ〜と吐き出す始末でした。

それまでは大建中湯の注腸刺激で毎朝あった排便でしたが、私が仕事で丸一日半以上留守にして注腸できなかった日の翌朝から注腸しても反応便がみられなくなり、その晩から上記状態に陥りました。

故・プーちゃんの時もそうだったと推測されますが、老犬の場合、いったん脱水状態に陥ると、倦怠感で食欲がなくなり→腸の動きが悪くなり→サブイレウスとなり→吐き気のため水ものめなくなり→よりひどい脱水状態になり・・・という悪循環となってしまうようです。

原因は脱水だと思い当たったため、動物病院で補液(点滴)してもらうのが一番の治療となることはわかっていたものの、かかりつけ動物病院の休診日前日夜という間の悪さでした。

明日、どこか別の開いている動物病院を探して往診を頼むにしても、それまでに取り返しがつかないほど衰弱してしまうかもしれない。

ネットで夜間診療してくれる動物病院の検索をしている最中にひらめいたのが『昔の産婆さんは、お産で出血多量になってしまったとき、出た血液を浣腸して腸から水分と電解質を吸収させることで点滴の代わりとした』という話でした。

経直腸輸液(いわゆる浣腸)は、人間の末期がんの患者さんでも、注射よりも苦痛や危険性が少ない輸液方法として推奨されている輸液法です。』だそうです。
「緩和医療における輸液」 高野利実
臨床雑誌「内科」90巻1号(2002年7月号)pp101-105(南江堂)



よし、ダメ元で試してみよう、と思いたちました。

幸い、プーちゃんが死ぬ前に買い置いていたOS-1が2本ありました。

甲斐ちゃんの大建中湯注腸に使っていたネラトンカテーテルと注射器はそのまま使えます。

頭の中で手順を考え、さっそくとりかかりました。


【準備するもの】
1)ネラトンカテーテル;犬の肛門に無理なく挿入でき、注射器に接続できるもの
2)注射器
3)紙コップ
4)マグカップかガラス製ティーポット
5)OS-1などの経口補水液


【処置する場所】
ぐったりしている場合はいいですが、甲斐ちゃん程度にまだ元気な犬の場合、注腸最中や直後に逆噴射攻撃(笑)を受ける恐れがあるので、それに備えた環境で処置を行いましょう。
うちでは、テラスで処置した後、庭に放すことにしています。


【方法】
1)レンジ可の容器に経口補水液を入れる。
  (私はガラス製ティーポットを使いました)
  (量は60ml準備しました)
2)1)を電子レンジでチンし、40℃くらいに温める
3)温めた経口補水液を紙コップに移す
  (容器が糞便で汚染されてもよければこの操作は不要)
4)3)を注射器で吸う
5)注射器とネラトンカテーテルを接続する
6)ネラトンカテーテルの先を3)につけて濡らしすべりをよくする
7)暴れないよう保定した犬の肛門にネラトンチューブを差し込む
  (甲斐ちゃんは約4cm挿入)
  (浅すぎるとすぐ便意を催すので補液が吸収される時間がない)
  (深すぎると腸壁を傷つける恐れがある)
8)ゆっくり(犬が嫌がって暴れない程度の速度で)注入する


実際に注腸しているところを動画で御紹介できればいいのですが、二人掛かり(私が注腸する係、母が甲斐ちゃんを保定する係)の作業なので、手一杯で画像を撮ることができませんでした、あしからず・・・。

甲斐ちゃんは経直腸輸液後しばらくして結構な量のオシッコをし、注腸液混じりの便を少量しました。

それで脱水が補正されて腸が動くようになったのか、翌朝には食欲を取り戻して缶詰を完食し、食後には十分量のオシッコをし、元気に徘徊するようになりました。

その後も、維持療法として、毎朝の大建中湯注腸の際の溶解液を微温湯からOS-1にし、注入量も増やして(以前は10ml、今は30〜60ml)注腸するようにしたところ、食欲も尿量も保たれており調子良く過ごせるように回復しました。

動物病院で受ける皮下注射と比べてどの程度の効果が得られるか半信半疑で試みた経直腸輸液でしたが、幸い、甲斐ちゃんには非常に効果がありました。

経直腸輸液の良いところは、難しい専門的な手技を必要としないことと、清潔操作(消毒や滅菌)が不要であること、OS-1やポカリスエットなどドラッグストアやコンビニで誰でも購入できる経口補水液を利用できることです。

使う器具も、東急ハンズや通販(amazonや楽天)で購入可能ですし、ここで御紹介している器具以外にも代用できる品があることでしょう。

ただし、冒頭にも書きましたが、素人判断で安易に行うような処置ではありません。

甲斐ちゃんの場合、とくに内臓疾患がある訳ではなく、基本的には缶詰をもりもり食べられる健康状態の中で、一時的に脱水症状に陥っただけなので、経直腸輸液が有効でした。

でも、心不全がある場合に水分を与えすぎると肺に水がたまってしまいますし、直腸付近に腫瘍などの病変がある場合にはカテーテルで腸壁を傷つけて大出血させてしまう恐れもあります。

欲張って一気に大量に注入すると血圧が下がったり、腸壁を傷めたりして逆効果な場合もあります。

それらのリスクベネフィットをよく検討した上で、愛犬にとって適切で必要と思われた場合に、参考にしていただければと思います。



【おまけ】
ノア動物病院 獣医師が指導します
自宅で皮下点滴をしよう!





  



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脱水輸液経直腸経口補水液OS-1点滴

Comments 2

ゆたっぽぽぽ

(@@

頑張れ頑張れU^エ^U

逆噴射攻撃は恐い。。。アワワワ

2013-12-07 (Sat) 19:38 | EDIT | REPLY |   

Suzuka@つくば虎梅荘

ゆたぽんさん♪

ありがとうございます♪

ちょっと手助けすれば食欲が戻って御飯を食べられるのであれば、そうしてやりたいと思っています。
意識もなくなって、処置や投薬がただの延命にしかならないのであれば、覚悟の決め時と思います。

逆噴射は恐いですよ(笑)

2013-12-08 (Sun) 14:17 | EDIT | REPLY |   

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